【体験談】住宅ローンの返済計画を立てるコツとは?

住宅ローン・資産運用

こんにちは。30代独身持ち家女子のしょうこと申します。

私は2年前、31歳のときに都内に中古マンションを購入しました。
それから2年、特に繰り上げ返済もせずに貯金を増やすことをメインに考えてきました。

30代、特に独身で家を購入するとなると、当然ながら途中でライフスタイルの変化というのは必ず訪れます。
転職、結婚、出産や育児休暇など、収入に大きな影響を与える転機は必ずやってくるでしょう。

かく言う私もそういった時期が近づいている(確証はないにしても備えるべき時期が近づいている)身なので、今回は住宅ローンの返済計画を立てるコツを学びながら、今後の住宅ローン返済計画について真剣に考えてみたいと思います。

住宅ローンを組んだ経緯と現状

住宅ローンの返済計画について考えるためにまず、これまでの経緯と現状を振り返り、正確に把握することも大切です。
筆者の例になりますが、自分の状況を振り返ってみたいと思います。

都内の中古フルリノベマンションを4500万で購入

私がマンションを購入した理由は「賃貸は家賃がもったいないから」でした。

当初の予定では初めに住んでいた賃貸(家賃11万)と同じくらいの支払額になるような予算で物件を探すつもりでした。しかし、実際に購入した物件は予算より7~800万くらい高い物件。
それでも将来性を考えて、予算オーバーでも広めの物件を購入しました。
マンション購入までの経緯については体験談としてまとめてありますのでそちらをご覧ください。

30代独身女性のマンション購入体験記シリーズは下記リンクから↓

独身のマンション購入にコンパクトマンションを避けた方が良い理由を知りたい方は下の記事へ↓

「家賃がもったいない」という考え方について検証した結果は以下の記事にまとめました。

4500万円という数字は、私の収入からすると安全に返せるラインのギリギリくらい。
これ以上収入が減っては困ります。
しかし、後述しますが私には遠からず自分の収入が激減するであろうという懸念があります。

35年の住宅ローンを組んだ理由とメリット

ローンの支払期間も10年、20年・・・と幅がありますが、35年ローンにした理由は単純に20年ローンでは月々の支払額の負担が大きいから。

しかし、返済が長引けば長引くほど利子がついて支払額も多くなりますし、31歳のときに35年ローンを組んだら、66歳まで払い続けなければなりません。

よって繰り上げ返済することを前提に35年ローンを組みました。
20年ローンを組んで月々の支払がギリギリの状態で、途中で病気やケガでもしたらどうにもなりません。

35年ローンを繰り上げ返済で20年返済に縮めることはできても、その逆は簡単ではありません。
途中で計画の見直し、修正のしやすさという点では35年ローンの方がメリットはあると言えます。

収入が減る可能性と対策

私は現在、遠くないうちに結婚する予定があります。

となれば数年以内には出産をして育児休暇に入り、収入が大きく減る可能性もあります。
そうでなくても、長い人生途中で病気で働けなくなる時期があるかもしれません。

最短で1~2年くらいを目途に、収入が激減する可能性があることを前提として今後の返済計画を立てなければなりません。

基本的に私は住宅ローン返済に関して、結婚相手に頼るつもりはありません。
結婚前に自分で決めて買ったものですし、もし結婚相手の収入をアテにしていて結婚相手の身に何かあったら、どうにもならなくなります。
そのため、私は現在の自分の給与所得以外の収入源として、副業や資産運用により副収入を育てようとしているところです。

結婚・出産後も住宅ローンを返し続けるために今からできることを考えたエピソードについては以下の記事で紹介しています。

繰り上げ返済と資産運用の比較

住宅ローンの返済計画を立てるにあたってよく検討したいのが、「繰り上げ返済と貯金を増やすこと、どちらを優先すべきか」ということ。
普通に考えたら借金を減らす方が先なのですが、繰り上げ返済にも資産運用にもメリット・デメリットがあるので、それを考慮すると案外バランスが難しいのです。
まずは繰り上げ返済と資産運用のメリット・デメリットを紹介しながら、両者のバランスをとる方法を考えていきます。

繰り上げ返済のメリットとデメリット

繰り上げ返済とは、本来決められた金額以上の金額を返済することで、借入金の残高を減らし、借入金残高に掛かる利息を減らすことです。
繰り上げ返済をするメリットとデメリットは以下の通りです。

繰り上げ返済のメリット
  • 住宅ローンの総支払額を抑えることができる
  • 変動金利プランを利用している場合、金利上昇による利息増加の影響を抑えることができる
  • 返済期間を短くしたり、月々の支払負担を減らすことができる
繰り上げ返済のデメリット
  • 住宅ローン減税枠がもったいない
  • たくさん繰り上げ返済した後で重度の病気になった場合、団体信用生命保険がもったいない

多くの場合、住宅ローンの月々の支払額の内訳は返済開始当初ほど利息の割合が大きいため、繰り上げ返済は早めにするほど利息分の支払いが少なく済みます。
現在、国内の低金利政策によって住宅ローンの変動金利はどこの銀行でも0.5%前後と過去最安ですが、変動金利は将来金利が上がってしまうリスクがあるため、金利が上がる前に元手となる借入金残高を減らしておいた方が金利上昇によるダメージを抑えることができるのが繰り上げ返済のメリットです。

しかし、住宅ローン減税や団体信用生命保険が絡むと話はややこしくなります。
住宅ローン減税額はローン借入金残高×減税率なので、繰り上げ返済によって住宅ローン減税額が下がってしまう可能性があるのです。
更に、もしローンが4500万円残った状態で大きな病気やケガで働けなくなった場合、4500万円のローンがすべて団体信用生命保険で賄われますが、1000万円繰り上げ返済して残高3000万円の状態で病気やケガをしたら、3000万円の保険ということになります。
即ち、矛盾した理屈ですが、「早く返しすぎない方が良い」というのもまた、住宅ローン金利を抑えるためのルールなのです。

資産運用のメリットとデメリット

では、積極的な繰り上げ返済をせずに資産運用を行い、貯蓄を増やすことを優先するメリットは何でしょうか。

資産運用のメリット
  • 住宅ローン返済の元手となる、貯蓄を増やすことができる
  • 年利10%前後と高い複利効果が期待できる
  • 配当金による不労所得を得ることができる
資産運用のデメリット
  • 資産が減るリスクがある
  • 複利効果は高いが、元手が少ないため増えるまでに時間がかかる

資産運用は平均的に年利10%程度の利益が得られている人が多いようです。
得られた10%の利益を更に投資に回せば、更に大きな利益が得られる、というのが複利効果です。

逆に借金の場合も借入金残高(+未払い利息)に対して年々利息がかかる複利の一種ですが、毎月利息分以上の金額を払っていれば、増えていくことはありません。

資産運用の場合は年利10%くらいでの運用が理想的ですが、元手がせいぜい数百万からのスタートなので、続ければ続けるほど増えていくとはいえ、その増え方は最初はゆっくり。
一方で、住宅ローンの金利は年1%未満、固定金利でも2~3%くらいですが元となる借入金残高が何千万なので、きちんと返していけば徐々にゼロに近づくものの、ローン残高が多いうちは月数万円の金利を払わなければなりません。

とはいえ、時間をかけて育てれば資産は更に資産を生み、配当金だけでもある程度まとまった金額を得られるようになる可能性があります。そうすれば、ローンの支払に充てられるだけの不労所得を得ることができ、住宅ローン返済に対する不安を減らせるかもしれません。

自分に合ったバランスを見つける方法

住宅ローン減税や団体信用生命保険がある場合、繰り上げ返済によって支払額を抑えるコツは「なるべく早く返した方が良いが、早すぎない方が良い」であることがわかります。

基本的には住宅ローン減税が効いている間(10~13年間)は、繰り上げ返済をするともったいないので、住宅ローン減税期間に貯めたお金を使って、少しずつ繰り上げ返済をする、というのが正攻法かと思います。
でも、すべての人に正攻法が当てはまるかどうかは個別の事情によって少し異なるので、一例としてここからは筆者のケースをご参照ください。

実践した住宅ローンの返済計画

再度簡単に筆者の住宅ローン事情を確認しておきますと、

  • 4500万円の住宅ローン(返済期間35年)
  • 結婚・出産等で近い将来収入が激減する可能性あり

大まかには上記のような状況になっています。
細かい状況説明は以下の各項目毎に紹介していきます。

現在の貯金と支出の状況

まずは返済計画を立てるために現在の資金力を見ていきます。

現在貯金は800万円くらい。ローン残高は4200万円くらい。

この800万円を年利10%くらいで運用していくと、13年後に2800万円くらいになります。
逆に4200万円のローンを繰り上げ返済なしで払い続けていくと、13年後くらいに残高が2800万円くらいになります。

つまり、貯金を切り崩さずに住宅ローンの月額を支払うことさえできれば、13年後には返済しきれるだけの資金力は現時点ではある、ということですね。

しかし、フルタイムで管理職として働いている今でも、住宅ローンの支払は手取りの50%程度。
育児休業中に入ってくる手当で住宅ローンの支払はギリギリ賄えるかどうか。
賄えたとしても自分の小遣いもないような生活になってしまいます。

とすると、育児休業までにはもう少し貯金を増やしておく、または収入源を作っておく必要がありそうですね。

目標とする返済期間と金額

いつまでに返済したいのか、或いは総支払額をいくらに抑えたいのか。
これを1つの目標として繰り上げ返済の計画を考える必要があります。

例えば、私の今住んでいる家は46㎡の2DKです。
結婚して子どもが小さいうちは十分な広さですが、子どもが大きくなってくるとさすがに狭く感じるようになるでしょう。
そうすると、住み替えを考えたくなる時期も13年~15年後くらいなのではないか、
その頃にはある程度ローン返済の目途がついていた方が良いのではないか、
これが私の1つの返済期間の目標です。

更に、総支払額をいくらまでに抑えたいのか、これも1つの目標の考え方でもあります。

繰り上げ返済と資産運用の割合

ここまでの流れでいくと、通常は住宅ローン減税の適用期間中ずっと資産運用を行い貯蓄を増やし、住宅ローン減税が終わった後に貯めたお金で繰り上げ返済をしていくのが賢い返し方だと思います。
先ほどの試算でも、資産運用で貯金を増やしていくと、ちょうど住宅ローン減税が終わった頃(13年後)くらいに貯金を全部出せば完済しきれそうだ、という結論でした。

ただし、変動金利プランを利用していて、この期間に金利上昇で住宅ローンの減税率以上に金利が上がってしまうようなら、住宅ローン減税期間でも少しずつ繰り上げ返済をした方が良いでしょう。

しかし、筆者のケースですと、住宅ローン減税期間中に収入の激減が見込まれる(産休や育休、時短勤務などにより)ため、住宅ローン減税そのものの意味がなくなってしまう可能性があります。
“貯金を切り崩さずにすべて資産運用に回せば”13年後に住宅ローンの完済が可能という先ほどの試算も、収入が激減すれば難しくなる。

故に、副業や投資利益により課税所得を増やし、住宅ローン減税を無駄にしないこと、貯金を切り崩さないことを当面の目標とすべきでしょう。

この“住宅ローン減税枠を無駄にしない”というのが曲者で、フルタイムかつ管理職で働いている今でも、筆者の年収では住宅ローン減税枠を使い切れていないのです。
あと数年で副業と投資利益が現在の年収と同じ水準に近づくと考えるのは現実的ではないので、住宅ローン減税枠を無駄にしないためには、“繰り上げ返済をした方が良い”という矛盾した結論になります。

育児休業に入るのがいつなのかは授かりものなのでタイミングが計りかねますが、ある程度見通しが立ったところで、副収入の状況を見た上でまとまった金額を繰り上げ返済にあてる予定です。

住宅ローンの返済計画は自分に合わせて柔軟に見直すことが大切

住宅ローンの返済は長期に渡るため、返済開始当初と現在とで収入や家庭の状況が変わることは十分ありえます。そのときの状況に合わせた返済計画を考えましょう。

住宅ローン減税を利用している場合、最初の10~13年は積極的な繰り上げ返済は控え、資産運用を行い不労所得の源となる資産を育てておくと後々住宅ローンの支払に対する不安を減らすことができる可能性があります。
もし、貯金のないうちに何かトラブルがあって収入が減ってしまったら、生活にも困ってしまいます。

状況の変化次第ではいつでも返済できるよう貯金を育てておき、住宅ローン減税が終わったら早めの段階から少しずつ様子を見ながら返済していくと良いかもしれませんね。

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